2019-12-12 ギヤマン 意識づけされた私の記憶は 端末に張り付いて 脳と声と外界と結びつく 分離した結晶 頭を溶かすは 薄靄の体液か それとも 水面に浮かぶ雲か後ろに項垂れて喉仏は天を仰ぐ 空気の密度は濃くなるのに 現実の深度は薄くなる秒針に沿って消える記憶との対話に なんの意味があるのか 何にせよあなたにも遠すぎる声 残す意味は無いでしょうひび割れた皮膚にはめこまれた 朱い玻璃 私のものだわ うだつの上がらない日々に蔑ろにされたの